中道歯科医院|富山市高木 むし歯 歯周病 入れ歯 訪問診療 小児歯科 英語対応可 Availble language:Einglish,Department of Dentistry,ToyamaCity
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2014年5月19日
平成26年5月院長のマンスリートーク ◆保険医療機関に対する個別指導、半数放置
◆保険医療機関に対する個別指導、半数放置
5月11日の朝日新聞の1面に、「厚生労働省が毎年、診療報酬を不適切に請求した疑いがあるとして調査対象に選んでいる全国約8千の医療機関のうち、実際には半数程度しか調査せず、残りは放置して」とあった。年40兆円超の税や保険料などが投入される医療費について、行政のチェックは極めてずさんだという内容である。
記事は続けて「日本の診療報酬制度は複雑で、不正の発見が難しいと言われる。刑事事件で立件されることもほとんどなく、実態は不透明だ。
厚労省は全国8カ所の厚生局を通じて①不正請求の情報がある②前年に指導したが改善が認められない③患者1人あたりの診療報酬請求書が高額で過剰診療の可能性がある―などの基準をもとに不適切な請求をした疑いのある医療機関を抽出。作業が膨大になるため、疑いが高い順に全医療機関の4%にあたる約8千機関を毎年、調査対象に選んでいる。
厚労省はこれにより2012年度までの5年間で毎年20億〜40億円を不適切な請求として返還させたとしてきたが、調査の詳細は明らかになっていなかった。
朝日新聞は8厚生局に情報公開請求し、調査対象に選んだ医療機関数と、実際に『個別指導』と呼ばれる調査を実施した数を入手した。集計すると、調査対象数は12年度は8014、11年度は7818、10年度7570。実際に調査したのは12年度は4315(54%)、11年度3972(51%)、10年度4076(54%)だった。調査した医療機関をどのような基準で選んだかは不明だ。
都道府県で格差が激しいことも分かった。12年度の実施率は秋田県や四国4県は100%だが、大阪府は15%、兵庫県13%、岡山県16%、11年度岡山県の7%、09年度広島県の4%など1割を切る例もあった。」
12年度の実施率を詳しくみると、富山と徳島、香川が102%、愛媛が101%、秋田、石川、福井、高知が100%である。低い方では兵庫13%、大阪15%、岡山16%、広島30%、東京31%、京都34%、愛知35%、静岡41%、千葉43%、北海道44%、宮城47%、岐阜と福岡48%となっており、都道府県格差が激しい。
記事が本当に書きたかったことが2面に詳しくある。
「厚生局が不正請求の情報を放置して被害が広がった事例を広島県で見つけた。保険適応ではないインフルエンザの予防接種しかしていないのに、片頭痛などの診察をしたと装って不正請求している。広島市内の診療所の「不正」に、医療費を支払う複数の健康保険組合が気づいたのは2010年。「不正」は176件に上り、健保組合側は10年5月、中国四国厚生局に通知して対応を求めた。
厚生局は動かなかった。それから同様の「不正」がさらに32件見つかり、健保連広島連合会が早急な対応を要求。最初の指摘から2年以上たった12年8月、厚生局は「不正」が約3500件確認され、「(診療所に)返還通知を出す予定」と健保連に伝えてきた。
ところが厚生局は翌月、今度は「不正請求」ではなく「請求ミス」だったと連絡してきた。健保連は「明らかな不正」と反論し、不正の場合にペナルティーとして科せられる40%増の返還額を診療所に要求。「期限内に支払いがない場合は法的手続きを取る」と通告し、返還を認めさせた。」このような不適切な事例が横行すると負のスパイラルになると健保連はいう。
日本歯科医師会はレセプト1枚あたりの点数が高いことを理由に対象とするケースについては「点数は単なる客観的指標であり、不正請求を疑って指導するものではない」として「診療報酬を不適切に請求した疑いがあるとして調査対象に選んでいる全国約8000の医療機関」という記述は、重大な事実誤認であり、国民に誤解を生じさせるというコメントを発表した。
個別指導等が、密室において威圧的な雰囲気での不適切な運営になり自殺事件が発生したことの反省を踏まえて、最近では少しずつ改善され、行政手続法の精神を踏まえた懇切丁寧な「保険医及び保険医療機関に対する個別指導」に変わってきているものの、個別指導の問題点は多い。
ルールは全国一律であるべきなのに、都道府県によって格差があり、指導を受ける医療機関も限定されてきている。医科よりも歯科に対して厳しいなど不公平もある。「全体の質を上げる」という本来の目的からは、1件当たり点数の低い医療機関が見過ごされてはいけないものである。今回の朝日新聞の記事はいい問題提起をしている。
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記事は続けて「日本の診療報酬制度は複雑で、不正の発見が難しいと言われる。刑事事件で立件されることもほとんどなく、実態は不透明だ。
厚労省は全国8カ所の厚生局を通じて①不正請求の情報がある②前年に指導したが改善が認められない③患者1人あたりの診療報酬請求書が高額で過剰診療の可能性がある―などの基準をもとに不適切な請求をした疑いのある医療機関を抽出。作業が膨大になるため、疑いが高い順に全医療機関の4%にあたる約8千機関を毎年、調査対象に選んでいる。
厚労省はこれにより2012年度までの5年間で毎年20億〜40億円を不適切な請求として返還させたとしてきたが、調査の詳細は明らかになっていなかった。
朝日新聞は8厚生局に情報公開請求し、調査対象に選んだ医療機関数と、実際に『個別指導』と呼ばれる調査を実施した数を入手した。集計すると、調査対象数は12年度は8014、11年度は7818、10年度7570。実際に調査したのは12年度は4315(54%)、11年度3972(51%)、10年度4076(54%)だった。調査した医療機関をどのような基準で選んだかは不明だ。
都道府県で格差が激しいことも分かった。12年度の実施率は秋田県や四国4県は100%だが、大阪府は15%、兵庫県13%、岡山県16%、11年度岡山県の7%、09年度広島県の4%など1割を切る例もあった。」
12年度の実施率を詳しくみると、富山と徳島、香川が102%、愛媛が101%、秋田、石川、福井、高知が100%である。低い方では兵庫13%、大阪15%、岡山16%、広島30%、東京31%、京都34%、愛知35%、静岡41%、千葉43%、北海道44%、宮城47%、岐阜と福岡48%となっており、都道府県格差が激しい。
記事が本当に書きたかったことが2面に詳しくある。
「厚生局が不正請求の情報を放置して被害が広がった事例を広島県で見つけた。保険適応ではないインフルエンザの予防接種しかしていないのに、片頭痛などの診察をしたと装って不正請求している。広島市内の診療所の「不正」に、医療費を支払う複数の健康保険組合が気づいたのは2010年。「不正」は176件に上り、健保組合側は10年5月、中国四国厚生局に通知して対応を求めた。
厚生局は動かなかった。それから同様の「不正」がさらに32件見つかり、健保連広島連合会が早急な対応を要求。最初の指摘から2年以上たった12年8月、厚生局は「不正」が約3500件確認され、「(診療所に)返還通知を出す予定」と健保連に伝えてきた。
ところが厚生局は翌月、今度は「不正請求」ではなく「請求ミス」だったと連絡してきた。健保連は「明らかな不正」と反論し、不正の場合にペナルティーとして科せられる40%増の返還額を診療所に要求。「期限内に支払いがない場合は法的手続きを取る」と通告し、返還を認めさせた。」このような不適切な事例が横行すると負のスパイラルになると健保連はいう。
日本歯科医師会はレセプト1枚あたりの点数が高いことを理由に対象とするケースについては「点数は単なる客観的指標であり、不正請求を疑って指導するものではない」として「診療報酬を不適切に請求した疑いがあるとして調査対象に選んでいる全国約8000の医療機関」という記述は、重大な事実誤認であり、国民に誤解を生じさせるというコメントを発表した。
個別指導等が、密室において威圧的な雰囲気での不適切な運営になり自殺事件が発生したことの反省を踏まえて、最近では少しずつ改善され、行政手続法の精神を踏まえた懇切丁寧な「保険医及び保険医療機関に対する個別指導」に変わってきているものの、個別指導の問題点は多い。
ルールは全国一律であるべきなのに、都道府県によって格差があり、指導を受ける医療機関も限定されてきている。医科よりも歯科に対して厳しいなど不公平もある。「全体の質を上げる」という本来の目的からは、1件当たり点数の低い医療機関が見過ごされてはいけないものである。今回の朝日新聞の記事はいい問題提起をしている。