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2014年11月25日
平成26年11月院長のマンスリートーク◆アベノミクス解散で総選挙
◆アベノミクス解散で総選挙
 衆議院は11月21日午後の本会議で解散され、12月2日公示、12月14日投開票が臨時閣議で決定され、事実上の選挙戦が始まった。
安倍晋三首相は21日夕方、首相官邸で記者会見し、「アベノミクスを前に進めるか、それとも止めてしまうのか、それを問う選挙だ」と訴え、来年10月の消費税率10%への引き上げを平成29年4月に先送りする考えを表明した。
今回の解散の第一報は11月9日付の読売新聞で「増税先送りなら解散 年内にも総選挙」と書いた。その後、17日に発表された本年7〜9月期のGDP(国内総生産)の速報値が年率換算で1.6%減と2四半期連続のマイナスであったこと、18日に終わった消費増税の点検会合の結果を見て、景気回復を最優先するため、安倍首相は「消費再増税の先送り」を決断した。
 安倍首相は、外遊前の11月7日に山口那津男公明党代表と、8日に太田昭宏国土交通相と会談し、年内総選挙を伝えたとされる。11月11日の会見で山口代表は選挙準備を党内に指示したようだ。公明党にとっては来春の統一地方選直後や16年の参議院選とのダブル選挙は、どうしても避けたい意向であった。野党はというと、統一候補調整などの選挙協力はほとんど進んでなく、民主党は小選挙区の半分で候補者を擁立できればいいほうだといわれる。
 現在、政権与党の中枢は、安倍晋三首相と菅義偉官房長官、谷垣禎一幹事長、麻生太郎副総理兼財務相のトライアングルで、成り立っている。谷垣幹事長は、3党合意で消費増税を決めた本人であり、再増税派。しかし、9月の内閣改造で幹事長を引き受ける際、安倍首相から「総理総裁の自分の判断に従ってほしい」とくぎを刺されたという。麻生財務相もトップの決定には絶対従うタイプ。最大のキーマンは菅官房長官だった。再増税に慎重な議員連盟を率いる山本幸三議員の裏で、糸を引いていたとされる。
 再増税先送りの外堀はもう埋まった。消費増税点検会合の有識者45人のうち、再増税の容認と慎重はほぼ半々。ただ、中でも本田悦朗、浜田宏一の両内閣官房参与は、慎重派の代表格で、本田氏は再増税時期を「17年4月」と主張していた。
今回、安倍首相の背中を押した人は他にもいた。一人はルー米財務長官だ。9月の20カ国・地域(G20)財務省・中央銀行総裁会議の場で、日本の成長鈍化を懸念して麻生財務相に再増税先送りを進言したとされる。もう一人はノーベル賞経済学者のクルーグマン米プリンストン大学教授で安倍首相と会談している。財政再建の遅れが「日本国債売り」を招く恐れから、日本政府は海外の動向を気にしていた。それを覆す大物二人の進言は、安倍首相に大きく影響したとされる。
 この総選挙で自民党は議席は減らすものの負けず、安定多数を獲得するとされる。今回の選挙をなんとか乗り越えれば、あと4年先の18年までの安倍政権が視野に入る。
 ところで、最近、一体改革として消費税増税とセットになっている社会保障改革の停滞が目立つ。国民の負担増ばかりが多くなり、真の意味での社会保障の充実が希薄になっている。
 消費税率を8%にアップした2014年度の税収増分の大半は、基礎年金の国庫負担の財源など制度の現状維持に使われ、社会保障の充実には待機児童解消など子育て支援を中心に約1割が充てられたにすぎない。
 一方で、70〜74歳の医療費窓口負担の1割から2割への引き上げが始まり、年金も特例水準の解消で減額され、来年夏からは、一定以上の所得がある人の介護サービス利用料の自己負担割合が1割から2割に上がる。
年金生活の高齢者にとって、さらに社会保障の負担増が進めば、何のための消費増税なのか疑問は深まってくることになるのは確実だ。
   


当院の特徴紹介
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院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
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