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中道歯科医院
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2019年7月24日
令和元年7月院長のマンスリートーク◆第25回参議院選挙の示すもの−政治の劣化−
令和元年7月院長のマンスリ−ト−ク ◆第25回参議院選挙の示すもの−政治の劣化−

 熱気を欠いた第25回参議院選挙が21日投開票された。投票率は48.80%と前回を大きく下回った。自民党は57議席を獲得し、公明党の14議席と合わせ、安倍晋三首相(自民党総裁)が目標に掲げた自民公明で「改選議席の過半数」の63議席を上回った。非改選の議席を加えれば、自公両党と憲法改正に前向きな日本維新の会、与党系無所属で、国会が憲法改正の発議するのに必要な3分の2の議席(164議席)に届かなかった。野党4党は候補者を一本化した1人区で10議席を確保し、一定の効果を示した。憲法改正の発議するのに必要な3分の2の議席を阻止したのは大きい。これが国民のバランス感覚であろう。
 野党は立憲民主党が17議席を獲得したが、国民民主党は6議席にとどまった。共産党は7議席、社民党は1議席を確保し、れいわ新選組も2議席、NHKから国民を守る党は1議席となった。年金制度、消費増税、憲法改正が問われた選挙であったが、野党は年金に対する給付金を手厚くすることや、年金給付の伸び率を抑制するマクロ経済スライドの見直しを求めたほか、政府が10月に予定する消費増税反対で足並みをそろえたが大きな支持を得るには至らなかった。有権者から逃げ回るような選挙戦を展開していた安倍首相は「安定した政治基盤のもとに、しっかりと政策を進めていけという判断をいただいた」と述べ、憲法改正に前向きな姿勢をみせた。しかし、憲法改正については与野党の幹部からは異論も出ている。
 4月に立ち上げた、れいわ新選組が約228万票、NHKから国民を守る党は約99万票を獲得して政党要件を満たしたのが大きい。これまでマスコミに無視されていたが今後注目せざるを得なくなる。令和の「ええじゃないか」である。今回の参議院選挙の最大の勝者は間違いなく「れいわ新選組」の山本太郎代表だ。募った寄付金が4億円を突破したので半端ではない。有権者の既成政党に対する不満を集積したことが今後の政治にも必ず影響するものと思われる。NHKに対する国民の不満が議席につながったが、日本人の知性が底に抜けたと指摘する人もいる。
 日本歯科医師連盟が支援した比嘉なつみ氏は、自民党公認候補者33名中の第20位、得票数114,596票で次点落選となり、残念な結果となったが、次点なので参議院議員に繰り上がる可能性が大であり今後に期待できる。得票数だけをみると、かつて石井みどり氏が獲得した228,165票の半分である。
 日本歯科医師連盟は投票結果をうけて、「本年4月24日の自民党公認を受けて以来、当執行部として一丸となり選挙に取り組んで参りましたが当選を勝ち取ることができませんでした。この結果について心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません」という高橋英登会長のコメントを電子メ−ルで報告した。誠に申し訳ございませんは余分だ。
 比嘉氏は衆議院議員を2期努め、環境大臣政務官、厚生労働部会部会長代理、厚生関係団体委員会委員長も歴任し、日本歯科医師連盟顧問である。(比嘉氏の約束3カ条参照)


 この選挙では次点落選ではあったが選挙戦を戦った意義は非常に大きい。比嘉氏は,臨床医として常に現場の声を大切に行動していくというが、公約とした歯科医療を更に充実させて国民皆制度を守ること、外来における初再診料をはじめ評価の適正化、生涯を通じた歯科健診の充実をはかることを通じて、明るく活力ある歯科界に生まれ変わらせてほしい。今回、日本歯科医師連盟は候補者選びや選挙へのプロセスを含め本気度がいまいちだった。職域代表を出せない組織では、会員離れが進むことが懸念される。
 政府の経済財政諮問会議でまとめた「経済財政運営と改革の基本方針」2019年版、いわゆる「骨太方針2019」によれば、「口腔の健康は全身の健康にもつながることからエビデンスの信頼性を向上させつつ、国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診、フレイル対策にもつながる歯科医師、歯科衛生士による口腔健康管理など歯科口腔保健の充実、入院患者等への口腔機能管理などの医科歯科連携に加え、介護、生涯福祉関係機関との連携を含む歯科保健医療提供体制の構築に取り組む」とこれまでより内容が濃くなった。
 山田宏氏らが中心にプッシュした結果であるが今後期待される。歯科医療が全体の医療費を減らすことがエビデンスとして認められつつある。(骨太の方針2017・2018・2019)


 政治の劣化の根本要因は首相の態度にあると指摘する人がいる。「すぐにムキになったり、自己陶酔したり、果ては自分の都合のいいように答えたり、国会での議論をほとんど死滅状態にしたと言ってよい」と保阪正康氏は述べる。小選挙区比例代表並立制こそが政治の元凶で、平成5年に昭和30年から続いてきたいわゆる「55年体制」が崩壊したことが一層政治の劣化を加速させた。東西冷戦が終結し、試走場の対立が余りなくなってきたことも大きい。
 国民の一番の関心は、医療や年金など「社会保障」であり、政治の果たす役割はますます大きくなる。歯科には順風が吹いているが連盟の本体がふがいない。
   


当院の特徴紹介
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
良質な音質のBGMを流してます。
患者にとってより安全で安心できる歯科外来診療の環境整備は万全