中道歯科医院|富山市高木 むし歯 歯周病 入れ歯 訪問診療 小児歯科 英語対応可 Availble language:Einglish,Department of Dentistry,ToyamaCity

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中道歯科医院
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2012年4月13日
平成24年4月院長のマンスリートーク ◆平成24年度歯科診療報酬改定の内容分析と評価
◆平成24年度歯科診療報酬改定の内容分析と評価
中医協は2月10日に、平成24年度診療報酬改定の答申を小宮山厚労相に提出した。
今次の診療報酬本体のアップが1.38%、内訳としては医科1.55%、歯科1.70%、調剤0.462%と今回も歯科の改定率が医科を上回った。薬価の改定が▲1.26%(薬価ベース▲6.00%)、材料価格の改定が▲0.12%であるため、全体の改定率は+0.004%となった。大久保日歯会長は「民主党政権に変わってから2.09%、1.70%というプラス改定により、歯科医療を発展させていくための階段を上げる土台ができたと考える。初・再診料の引き上げは壁が厚かった。 」と語り、堀憲郎中医協委員は「日歯が重要課題と位置付けていた初・再診料が据え置かれたことは極めて残念ではあるが、歯の保存や口腔機能の長期的な維持に関する技術料が久しぶりに引き上がったことは評価したい。周術期の歯科口腔管理や在宅歯科医療には、医療連携を含めての体制整備など課題が残るなど、多くの宿題をもらった改定であった」と述べた。医科・歯科・調剤の改定率に関するかつての内規10:10:4が前回10(1.74%):12(2.09%):3(0.52%)から今回10(1.55%):11(1.70%):3(0.46%)へ変更されたが、歯科の優位が継続されたことについては評価したい。

前回の改定では、初診料が36点、再診料が2点上がったことが改定率の約7割を占めが、今回は初・再診料が据え置かれたため技術料重視の配分となった。
診療報酬改定の基本方針は産科、救急、小児、外科科などの急性期病院の勤務医等の負担軽減、医療と介護との機能分化と連携であるが、歯科の重点課題は周術期における口腔機能の管理等チーム医療の推進と在宅歯科医療の推進であった。

そこで、がん患者等の周術期における歯科医師の包括的な口腔機能の管理等と周術期に行う歯科衛生士の専門的口腔衛生処置について評価し、周術期口腔機能管理計画策定料、周術期口腔機能管理料(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)、周術期専門的口腔衛生処置が新設された。また、歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料の対象疾患に骨粗鬆症(ビスフォスホネート系製剤の服用患者)が追加され、医科歯科併設の医療機関における連携体制、小児入院医療管理についても評価がされた。
在宅歯科医療の推進においては、在宅歯科医療をより一層推進する観点から、対象者の「常時寝たきりの状態」の表現を見直し、「在宅等において療養を行っており、疾病、傷病のため通院による歯科治療が困難」に改められた。歯科訪問診療1が20点アップされるとともに、在宅療養支援歯科診療所(約4,000)に属する歯科衛生士が歯科訪問診療に際して診療の補助を行った場合、歯科訪問診療補助加算が新設された。なお、在宅患者等急性歯科疾患対応加算は見直し(引き下げ)がされた。堀中医協委員は、答申後の臨時会見で「約500億円の財源の15%が在宅歯科医療と周術期の口腔管理に配分された」と発言したが、改定内容を精査する限り+0.25%を達成するためには、歯科訪問診療の対象者の約15%増が見込まれているようである。
障害者加算を歯科診療特別対応加算に改め、対象者の明確化が図られ、著しく歯科診療が困難な患者について、専門性の高い歯科医療機関からの紹介に基づき、歯科医療機関で受け入れ外来で診療を行った場合の歯科診療特別対応地域支援加算が新設された。
歯の保存に資する技術の評価として、前々回導入された歯周安定期治療300点(中等度以上の歯周病の患者)は歯周病に対するリスクが高い者に関しては、2回目以降の算定について治療期間が短縮されたことは治療の実態に鑑み評価されるが、影響率はゼロ。
歯周基本治療(スケーリング、スケーリング・ルートプレーニング、歯周ポケット掻爬)は2~4点、歯周外科手術(歯周ポケット掻爬術、新付着手術、歯肉切除手術、歯肉剥離掻爬手術、歯周組織再生誘導手術)は5~30点引き上げられ+0.280%のアップとなる。

前回、新規医療技術の保険導入として手術時歯根面レーザー応用加算(歯周外科手術時の明視下におけるレーザーを用いた歯石除去等に係る加算)40点は20点アップしたが、影響率はゼロ。今回、歯周外科手術を行った部位に対して、歯周病の治癒の状態を評価することを目的として歯周病部分的再評価検査15点が新設された。

歯内療法では、間接歯髄保護処置、抜髄、感染根管処置、根管貼薬処置、加圧根充加算の点数が引き上げられ+0.362%と全体の2割以上を占める。
画像診断では、埋伏智歯と下顎管との位置関係、顎関節の形態、骨の欠損形態、病巣の広がりなど、より精度の高い診断が必要な場合の歯科用3次元エックス線断層撮影が新設(これまでは医科点数表の準用により算定)され撮影料は600点、診断料は450点。
歯の修復治療に関する技術の評価の見直しでは、初期う蝕早期充填(小窩裂溝填塞)処置、歯冠修復物又は補綴物の除去、歯冠形成、う蝕歯即時充填形成、金属(鋳造)歯冠修復、咬合採得が引き上げられ、影響率は+0.495%と最も大きい。
早期に口腔機能の維持・回復が図られる補綴治療に関する技術の評価の見直しでは、
支台築造印象、印象採得、ポンティック、鋳造鉤、フック・スパー、バー、有床義歯修理、有床義歯内面適合法が引き上げられたが、影響率は+0.170%である。

また、前回歯科技工士を活用することにより、効率的な歯科医療の提供や患者の咀嚼機能等の短期間での回復を図る観点から導入された、歯科技工加算20点は今回2点アップとなったが影響率は+0.001%にも達しない程度である。

その他の技術の評価の見直し新設として、機械的歯面清掃加算や舌摂食補助床の位置づけの見直し、残根削除18点、上顎洞洗浄55点の新設がある。
口腔外科関連の手術料は大幅アップとなったものの、頻度が少ないものが多く全体では+0.042%である。なお、歯科における薬価の改定による影響は-0.043%となる。

なお、歯科医療の総合的な環境整備を行っている歯科医療機関を評価する、再診時歯科外来診療環境体制加算が新設(2点)されたが、初診時歯科外来診療環境体制の見直し(2点減)で相殺して+0.025%となる。
医療の高度化等に対応する観点からは、新規医療技術の保険導入として歯科ドレーン法(50点)が新設、接着ブリッジの臼歯部については5分の4冠に準ずる適応範囲の拡大、上顎骨形成手術及び下顎骨形成手術の骨移動を伴う場合の項目の追加が行われる。
また、これまで先進医療であったインプラント義歯が保険導入され腫瘍、顎骨骨髄炎、外傷等による広範囲の骨欠損(1/3顎程度以上)に対して行う広範囲顎骨支持型装置埋入手術、広範囲顎骨支持型補綴、同管理料、診断料、修理が新設された。埋入手術は1回法14,500点、2回法16,000点で、上部構造の補綴はブリッジ形態のもの18,000点(3分の1顎につき)、床義歯形態のもの13,000点(1顎につき)であるが、施設基準を満たした病院に限られる。点数も、前々回先進医療から保険導入された歯周組織再生誘導手術同様、決して満足できるものではない。
影響率は、歯科診療所の診療スタイルにより多少の上下がある。再診料の歯科外来診療環境体制加算、周術期口腔機能管理、在宅歯科医療、口腔外科手術、技工加算等と特異なところへの配分が目立つので、通常の歯科診療所(約8割)では1.7%までとはいかず、1.3%程度のアップがいいところか。
周術期や訪問診療で歯科衛生士の一定の役割は評価されたものの、良質な歯科医療の提供を支える歯科技工士の低賃金長時間労働や離職、高齢化への抜本的対策が求められる。今後、中医協の医療経済実態調査の結果を反映させつつ、診療科間の格差是正という観点から、歯科医療には従来の改定に捕らわれない大幅な総枠拡大が必要である。

1.7%アップの詳細な分析は「日本歯科評論」4月号に掲載したので、興味のある方はご覧下さい。

   


当院の特徴紹介
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
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