中道歯科医院|富山市高木 むし歯 歯周病 入れ歯 訪問診療 小児歯科 英語対応可 Availble language:Einglish,Department of Dentistry,ToyamaCity

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中道歯科医院
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2011年6月14日
平成23年6月院長のマンスリートーク ◆災害時における歯科の役割
 
1985(昭和60)年8月22日の御巣鷹山への日航機墜落事故以来、全国に警察歯科医会の組織が結成され着実に実績を上げ、歯科的所見による個人識別は社会的にもその重要性を認められるまでになってきたが、災害時における歯科医療体制のあり方には問題も山積する。

1996年11月16日、広島において「歯科・警察連絡協議会等全国フォーラム」が開催され全国約30都道府県から200名ほどが参力した。このフォーラムは広島県歯科・警察連絡協議会創設10周年の記念事業として、広島県歯科医師会が全国に呼び掛けたものであったが、「大規模災害・大事故における身元確認−特殊状況下で出来た事、出来なかった事」をテーマに、群馬県警察医会、長崎県警察嘱託歯科医会、愛知県警察歯科医会、兵庫県警察歯科医会と北海道警察歯科協力医会から、事故災害時貴重な報告と意見交換がなされたが、当日の参加者の1人として大変意義深いものを感じたことを思い出す。

1995年1月17日に起こった阪神・淡路大震災は、大都市での初めての大規模直下型地震で多くの犠牲者と被災者を出したが、噛むことの大切さ、義歯の役割の重大さをあらためて考えさせてくれた。当時の歯科医療の活動状況は、神戸市歯科医師会が苦労してまとめた『震災でわかった歯と食のはなし』という本の中に詳細に述べられている。
それによれば、災害時の医療対策の中に「歯科」が欠落していること、情報伝達経路が不明確であったこと、機材がなくて診療ができなかったこと、ボランティアの活動をどう生かすかなど、実際に経験してみて初めてわかったことが多くあったようである。災害時医療に歯科が欠落しているとはいえ、震災から2〜3日経つと齲蝕や歯根膜炎、歯周病や口内炎、義歯の新製や不適合というような歯科医療への要求が出てきて、被災した地元の歯科医師や、日本全国からかけつけたボランティアの歯科医療スタッフが治療にあたった。阪神・淡路大震災を契機に、災害時における歯科の重要性が認知されてきているが、災害時においても「生きることは食べること」であり、食生活が重要であることは当然のことで、今後も歯科の果たす役割は大きくなっていくと思われる。

今回の東日本大震災においては、ご遺体の身元確認作業へ6月13日現在、延べ2,399名(日歯派遣分973、自県活動分1,426)が派遣され、多くの身元が判明した。また、被災地における歯科診療等の体制として、人員・機材の確保のための歯科医療従事者の派遣には、日歯派遣分として歯科医師978名、歯科衛生士302名、歯科技工士3名等合計1,295名が参加、地元岩手、宮城、福島からも多くの歯科医療従事者が派遣され歯科診療、口腔ケアに当たった。なお、歯科医療従事者の派遣はボランティアであり、旅費・日当をはじめとする経費の支出はなされていない。

今回のような大災害の場合は歯科的所見による身元確認が有力な手段となる。また、東日本大震災の前に起きたニュージーランドの地震による死者の身元確認においても、歯科的所見が決め手となった事例が多くあったように、歯科の存在価値がここにきて、世間的に見直されようとしている。
   


当院の特徴紹介
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
良質な音質のBGMを流してます。
患者にとってより安全で安心できる歯科外来診療の環境整備は万全