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2019年3月22日
平成31年3月院長のマンスリートーク◆市民公開講座「全身の健康につながる口腔の健康」
平成31年3月院長のマンスリートーク◆市民公開講座「全身の健康につながる口腔の健康」
富山市歯科医師会主催の第4回市民講座は、日本歯科総合研究機構主任研究員の恒石美登里先生を講師に「全身の健康につながる口腔の健康」をテーマに行われた。
講演の前半は・国の進める健康寿命延伸を考える・歯や口腔の健康が全身と関連するデータ・歯科を医療費などから見てみる、後半は・う蝕や歯周病について考えてみよう・どうやったら予防できるか・みんなで健康になる施策という内容であった。
最初に、「口から食べられない=寿命」という週刊朝日(2018年3月9日号)の記事やプレジデント2012年11、12月号のリタイア前にやるべきだった「健康」の後悔のトップが「歯の定期健診を受ければよかった」ということが紹介され、いかに健康寿命を延ばすかは、できるだけ自分の口で食べるという目標が分かりやすく、かつ重要であることを述べられた。
歯科医療と全身の健康との関係については、
①口腔ケアと誤嚥性肺炎との関係(図1)
(米山らは全国11カ所の特別養護老人ホーム入所者366名を対象2年間の肺炎発症率の比較において、専門的口腔管理・ケアと口腔清掃により、誤嚥性肺炎の発症が約6割以下に減少させた)
②口腔ケアと術後合併症との関係(図2)
(静岡がんセンターの大田らによれば、頭頸部進行がん患者の再建手術における介入効果によって口腔ケアがある場合の合併症の発症が16.1%であったのに対し、口腔ケアがなかった場合は63.6%であった)
③歯数と生存期間との関係(図3)
(深井らの40歳以上の宮古島住民5,730名を対象とした15年追跡のコホート研究の結果、80歳以上では男女とも機能歯数が10本以上の住民において有意な生存期間の延長が見られた)
④歯周治療と糖尿病との関係(図4)
(広島県において、平成21年10月から24年2月まで、523件の2型糖尿病患者に対して大規模な調査・介入を行ったところ、歯周治療によってHbA1cは、最大1.2ポイント、平均0.4ポイント減少した)
などのエビデンスを示された。
さらに、歯を喪失し、義歯未使用の場合転倒のリスクが2.5倍になることや歯が19本以下では20本以上と比較し要介護になりやすいこと、歯を失い義歯を使用していない場合認知症発症リスクが最大1.9倍になるなどのエビデンスも解説された。
また、レセプト情報・特定健康診断等情報データベース(NDB)を使い、歯の数と健康度との関係(医療費で見た場合)においては、歯が残っている人ほど医科医療費が少ない傾向を示すこと、歯が20歯以上の者は19歯以下の者と比較して医科医療費が少ないことを各地のデータで証明された(図5,6)。
歯周病と全身疾患の罹患率(オッズ比)では、早産低体重児出産、誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、冠状動脈性心疾患、動脈硬化、糖尿病、メタボリックシンドローム等が高い値を示し関連性があることが示された(図7)。
講演は最後に、むし歯予防のためフッ素入り歯磨剤を使用し、小さめの歯ブラシを用い、つまようじ法で丁寧に磨くことを推奨された。そして、いつも自分の口腔内を確認し、噛み応えのある食品を選び、よく咀嚼して、よく話し、よく笑うことが大切と解説され講演は終了した(表1)。
会場から多くの質問が寄せられるなど、大変有益な講演であり、健康寿命の延伸に歯科は欠かせないことが証明された内容であった。
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恩師総山孝雄(ふさやまたかお)先生の教え
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
富山県内での産業歯科保健事業からの成果を踏まえて
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
かかりつけ歯科医の役割
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
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良質な音質のBGMを流してます。
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講演の前半は・国の進める健康寿命延伸を考える・歯や口腔の健康が全身と関連するデータ・歯科を医療費などから見てみる、後半は・う蝕や歯周病について考えてみよう・どうやったら予防できるか・みんなで健康になる施策という内容であった。
最初に、「口から食べられない=寿命」という週刊朝日(2018年3月9日号)の記事やプレジデント2012年11、12月号のリタイア前にやるべきだった「健康」の後悔のトップが「歯の定期健診を受ければよかった」ということが紹介され、いかに健康寿命を延ばすかは、できるだけ自分の口で食べるという目標が分かりやすく、かつ重要であることを述べられた。
歯科医療と全身の健康との関係については、
①口腔ケアと誤嚥性肺炎との関係(図1)
(米山らは全国11カ所の特別養護老人ホーム入所者366名を対象2年間の肺炎発症率の比較において、専門的口腔管理・ケアと口腔清掃により、誤嚥性肺炎の発症が約6割以下に減少させた)
②口腔ケアと術後合併症との関係(図2)
(静岡がんセンターの大田らによれば、頭頸部進行がん患者の再建手術における介入効果によって口腔ケアがある場合の合併症の発症が16.1%であったのに対し、口腔ケアがなかった場合は63.6%であった)
③歯数と生存期間との関係(図3)
(深井らの40歳以上の宮古島住民5,730名を対象とした15年追跡のコホート研究の結果、80歳以上では男女とも機能歯数が10本以上の住民において有意な生存期間の延長が見られた)
④歯周治療と糖尿病との関係(図4)
(広島県において、平成21年10月から24年2月まで、523件の2型糖尿病患者に対して大規模な調査・介入を行ったところ、歯周治療によってHbA1cは、最大1.2ポイント、平均0.4ポイント減少した)
などのエビデンスを示された。
さらに、歯を喪失し、義歯未使用の場合転倒のリスクが2.5倍になることや歯が19本以下では20本以上と比較し要介護になりやすいこと、歯を失い義歯を使用していない場合認知症発症リスクが最大1.9倍になるなどのエビデンスも解説された。
また、レセプト情報・特定健康診断等情報データベース(NDB)を使い、歯の数と健康度との関係(医療費で見た場合)においては、歯が残っている人ほど医科医療費が少ない傾向を示すこと、歯が20歯以上の者は19歯以下の者と比較して医科医療費が少ないことを各地のデータで証明された(図5,6)。
歯周病と全身疾患の罹患率(オッズ比)では、早産低体重児出産、誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、冠状動脈性心疾患、動脈硬化、糖尿病、メタボリックシンドローム等が高い値を示し関連性があることが示された(図7)。
講演は最後に、むし歯予防のためフッ素入り歯磨剤を使用し、小さめの歯ブラシを用い、つまようじ法で丁寧に磨くことを推奨された。そして、いつも自分の口腔内を確認し、噛み応えのある食品を選び、よく咀嚼して、よく話し、よく笑うことが大切と解説され講演は終了した(表1)。
会場から多くの質問が寄せられるなど、大変有益な講演であり、健康寿命の延伸に歯科は欠かせないことが証明された内容であった。