中道歯科医院|富山市高木 むし歯 歯周病 入れ歯 訪問診療 小児歯科 英語対応可 Availble language:Einglish,Department of Dentistry,ToyamaCity

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中道歯科医院
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2018年2月13日
平成30年2月院長のマンスリートーク◆歯科医療の課題と論点
平成30年2月院長のマンスリートーク◆歯科医療の課題と論点
昨年末の中医協で歯科医療に関しては5つの項目に対する課題と論点が述べられた。今春の歯科の診療報酬改定内容を理解する上でこれらのことが頭に入っていないと、なぜ、そのようになったかが分からない部分が多い。そこで、今回は専門的になるが、「病院併設歯科の評価」を除く4つ、すなわち、「医科歯科連携」、「かかりつけ歯科医機能の評価」、「歯科外来診療における院内感染防止対策」、「口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応等」についての課題と論点を中医協資料から以下に書き出した。論点にある→は今次改定での対応項目を記述した。

◎医科歯科連携に関する課題
(周術期口腔機能管理)
・周術期口腔機能管理は病院併設歯科を中心に行われており、年々増加しているが、近年、歯科診療所の実施も増加傾向にある。
・医科から歯科への周術期口腔機能管理の依頼は、消化器悪性腫瘍等の手術やがん等による化学療法を行う患者が多い。
・医科において歯科医療機関連携加算(診療情報提供料(I)の加算)又は周術期口腔機能管理後手術加算(手術の加算)を算定できない患者に対しても口腔機能管理の依頼が行われ、その際に実施した手術は、脳血管疾患が約55%で最も多い。また、その際の患者の状況については、「口臭がある、口腔衛生状態が悪い」「口腔乾燥等、口腔内の不快症状に関する訴えがある」が多い。
・医科での周術期口腔機能管理後手術加算の算定回数は年々増加しているが、歯科点数表では周術期口腔機能管理の対象となっている骨髄移植が当該加算の対象になっていない。
(診療情報の共有)
・歯科から医科へ診療の依頼や診療惰報の問合せ等は心疾患や骨粗鬆症の患者で多く行われている。診療内容については、抜歯に際して行われることが多く、その内容は病名、現病歴、現在の患者の状態等の問合せが多い。
・在宅療養支援病院や在宅療養支援診療所から歯科医療機関への歯科訪問診療の依頼状況は、訪問診療を行っている患者の1割未満が最も多い。依頼した理由は、「患者から歯科疾患に関する訴えがある場合」が約9割で最も多いが、「摂食・嚥下障害がある又はその疑いがある場合」も約半数であった。

◎医科歯科連携に関する論点
(周術期口腔機能管理)
・周術期口腔機能管理を更に推進する観点から、全身麻酔下で手術を行った急性期脳血管疾患患者で術後の誤嚥性肺炎のリスクが高い患者や低栄養状態の患者等について、術後早期に口腔機能管理を開始した場合は周術期口腔機能管理の対象とする等、対象患者の拡大を図ってはどうか。→脳血管疾患等の手術を実施した患者で、術後の誤嚥性肺炎のリスクが高い患者や低栄養状態等の患者も対象となる。
・周術期口腔機能における医科歯科連携を推進する観点から、周術期口腔機能管理の対象でありながら、周術期口腔機能管理後手術加算(医科点数表の手術の加算)の対象となっていない骨髄移植等についても当該加算の対象としてはどうか。→骨髄移植等も加算の対象となる。
(診療情報の共有)
・医科歯科連携を推進する観点から、歯科診療を行う上で必要な診療情報や処方薬剤の情報等の医科医療機関への問合せや、またそれに対する医科医療機関からの診療情報の提供等、診療情報提供料(I)の要件に該当しない医科歯科間の診療情報共有の評価について検討してはどうか。→診療情報連携共有料(120点)が新設された。
・診療惰報提供料(Ⅰ)の歯科医療機関連携加算について、在宅歯科医療における医科歯科連携を推進する観点から、現在、在宅療養支援歯科診療所となっている紹介先歯科医療機関の対象範囲を「歯科訪問診療を実施する歯科医療機関」に見直しはどうか。また、「栄養障害を有する患者」のみではなく、摂食・嚥下障害がある場合や疑われる場合について当該加算の対象となるよう見直してはどうか。→紹介先歯科医療機関の対象範囲を「歯科訪問診療を実施する歯科医療機関」に見直された。また、「栄養障害を有する患者」のみではなく、摂食・嚥下障害がある場合や疑われる場合について当該加算の対象となるように見直された。

◎かかりつけ歯科医機能の評価に関する課題
・かかりつけ歯科医機能については、平成28年診療報酬改定において、より安全で安心できる歯科外来診療環境体制と歯科訪問診療の体制を整備しつつ、定期的・継続的な口腔管理により口腔疾患の重症化を予防し、歯の喪失リスクの低減を図ることを評価する観点から、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の施設基準を新設した。
・かかりつけ歯科医機能の評価については、これまでの中医協において、医師との連携や介護関係の施設や事業所等との連携を評価すべき、歯科における重複受診は想定されないのでかかりつけ歯科医機能の評価として診療報酬上の差別化は慎重に検討すべき等の意見が出されている。
・「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の施設基準の届出は、歯科診療所の約10%(平成29年4月1日時点)である。
・歯科医療機関を受診する患者の診療開始月からの期間(同一初診期間)は、半年未満が最も多い。
・「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」における歯科医療機関と他の医療機関との連携については、抜歯等の外科的処置の他の歯科医療機関への紹介や医科医療機関への診療情報提供が多く、医科医療機関への歯科訪問診療を行っている割合が約3割であった。
・また、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」と介護保険施設等との連携については、居宅介護支援事業所からの患者紹介や情報共有等が最も多く、施設職員への口腔に関する技術的助言等は約34%で実施してたが、ミールラウンド等への参加は約3%に留まっていた。
・「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の施設基準の届出を行っていない理由については、人員配置基準が最も多いが、次いで歯科訪問診療の算定実績であった。

◎かかりつけ歯科医機能の評価に関する論点
・地域の関係者との連携体制を確保しつつ、口腔疾患の重症化予防や口腔機能維持のため、継続的な口腔管理・指導が行われるよう、以下の観点からかかりつけ歯科医機能の評価及びかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の施設基準の見直しを検討してはどうか。
①う蝕や歯周病の重症化予防に関する継続的な管理の実績
②地域連携(地域ケア会議等の介護に関する会議等への参加又は地域の健診事業等への協 力等)の実績
③在宅医療における継続管理や医療機関間の連携体制等に関する評価
④かかりつけ歯科医として必要な知識や技術の習得を推進するため、研修内容の見直し及び一定期間ごとの研修の受講→施設基準の見直しが行われた。
・かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所と在宅療養支援歯科診療所の機能を明確化する観点から、がかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の施設基準における歯科訪問診療の要件については、歯科訪問診療の実績又は在宅療養支援歯科診療所との連携(歯科訪問診療の依頼)実績としてはどうか。→要件が歯科訪問診療の実績又は在宅療養支援歯科診療所との連携(歯科訪問診療の依頼)実績とされた。

◎歯科外来診療における院内感染防止対策に関する課題
・歯科外来診療においては、日常的に唾液もしくは血液に触れる環境下で多くの器械・器具を使用しており、使用した器具・器材については、息者毎に取り替える(患者毎に滅菌もしくはディスポーザブル製品の使用)ことが必要なものが多い。
・一方で、歯科用ハンドピースについて、患者毎に交換している歯科診療所は約半数であるという厚生労働科学研究の結果が報告されている。
・歯科診療における院内感染防止対策に関して必要な対策としては、「診療報酬による評価の充実」が最も多く、次いで「医療従事者に対する研修の充実」が多かった。
・現行では、歯科外来診療における院内感染防止対策は、歯科医療の総合的な環境整備の評価である歯科外来診療環境体制加算(基本診療料の加算)の施設基準の一部に含まれて、実施している医療機関に対する加算評価となっている。

◎歯科外来診療における院内感染防止対策に関する論点
・歯科外来診療の特徴を踏まえ、歯科医療機関における院内感染防止対策を推進する観点から、基本診療料(初診料・再診料)において院内感染防止対策に関する施設基準を新設し、基本診療料(初診料・再診料)の引き上げを行うとともに、院内感染防止対策に関する施設基準の届出がない医療機関については、基本診療料を減算することとしてはどうか。また、院内感染防止対策に関する施設基準の届出に関しては、体制整備に時間を要する医療機関もあると考えられることから、一定期間の経過措置を設けてはどうか。→院内感染防止対策に関する施設基準の届出がない医療機関については、基本診療料が減算された。
・なお、院内感染対策を含む歯科外来診療における歯科治療の総合的な環境整備が条件とされていることから、歯科外来診療環境体制加算の評価については施設基準の見直しを行ってはどうか。→歯科外来診療環境体制加算の評価については施設基準の見直しが行われた。
◎口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応等に関する課題
・歯科疾患の継続的な管理は、歯科疾患管理料で評価されているが、主にう蝕・歯周病を中心とした管理となっており、口腔機能の管理に関する観点は明確化されていない。
・一方で、近年、発達期の小児や、高齢者の口腔機能低下に対する評価や管理についての考え方が示されている。
・また、う蝕又は歯周疾患の指導管理に関連する技術としては、歯科衛生実地指導料、口腔内写真検査、機械的歯面清掃処置があるが、口腔内写真検査及び機械的歯面清掃処置は歯周疾患に限定されている。
・歯科治療時に全身的な管理を必要とする疾患を有する患者の医療管理は、医科の担当医からの診療情報提供に基づく総合的医療管理(バイタルサインのモニタリングを含む。)を評価した歯科治療総合医療管理料(I)と医科の担当医からの診療惰報提供を必要としない、歯科治療総合医療管理料(Ⅱ)がある。
・音声・構音障害に対する訓練は脳血管疾患等リハビリテーション料により評価されているが、舌悪性腫瘍等による舌切除後など器質的変化による音声・構音障害は当該リハビリテーションの対象に含まれていない。
・平成28年診療報酬改定において、「M029有床義歯修理」についてはより短期間での修理を評価する観点から預かった当日の修理の評価を新設し、「M030有床義歯内面適合法」では間接法による軟質裏装材を用いた場合の評価を新設した。

◎口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応等に関する論点
・ライフステージに応じた口腔管理を推進する観点から、発達期の小児や口腔機能が低下した高齢者のうち、特に機能低下が著しく継続的な管理が必要と考えられる患者について、口腔機能管理に対する評価を検討してはどうか。→口腔機能管理に対する評価がされた。
・う蝕や歯周疾患の指導管理に関連する技術等の評価について、対象疾患が項目により異なっていること等についてどのように考えるか。→整理された。
・全身的な疾患を有する患者に対し、総合的な医療管理又はバイタルサインをモニタリングしながら歯科治療を行った場合の評価について、モニタリングについては平成28年に新設した歯科治療総合医療管理料(Ⅱ)で算定されているケースが多いと考えられることから、歯科治療総合医療管理料(I)等の見直しを検討してはどうか。→歯科治療時医療管理料に統合された。
・機械的歯面清掃処置等、自己管理が困難な患者の口腔衛生管理の評価についてどのように考えるか。→自己管理が困難な患者の口腔衛生管理の評価がされた。
・舌悪性腫瘍等により舌切除を行った患者の音声・構音障害に対するリハビリテーションを評価する観点から、脳血管疾患等リハビリテーション料の対象患者の見直しを検討してはどうか。→対象患者の見直しが行われた。
・生活の質に配慮した歯科医療を推進する観点から、有床義歯修理や有床義歯内面適合法について、短期間で義歯の修理等を行った場合の評価をどのように考えるか。→評価の見直しが行われた。
   


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