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2017年10月11日
平成29年10月院長のマンスリートーク◆医療費の3要素でみる歯科医療費
平成29年10月院長のマンスリートーク◆医療費の3要素でみる歯科医療費
「受診率」と「1件当たり受診日数」「1日当たり診療費」は、医療費の3要素とよばれる。医療費はこの3要素を用いて、医療費=加入者数×受診率×1件当たり受診日数×1日当たり診療費で計算される。
一方、医療保険は制度別に被用者保険(被保険者と被扶養者)と国民健康保険に分けられ、被用者保険は、さらに、協会管掌、日雇労働者、組合管掌、船員保険、国家公務員等共済組合、地方公務員共済組合、私立学校教職員共済と分けられる。今回はその中から、医療費の大多数を占める、協会管掌と組合管掌、国民健康保険を取り上げる。なお、平成20年からは後期高齢者が加わったので、 それについても値を見ていく。
1.受診率の推移
昭和59年の1割負担の影響により歯科の被保険者本人の受診率は、協会管掌(旧政府管掌)では1.175が1.108と5.7%の減少、健保組合では1.172が1.135と3.2%、平成9年の2割負担の影響によって、協会管掌では1.366が1.316と3.7%の減少、健保組合では1.391が1.329と4.5%減少した。いったん下がった受診率が元の値に回復するのに2〜3年を要した。
また、本人の一部負担引き上げに伴い、被扶養者(家族)の受診率にも影響がみられ、昭和57〜58年にかけて協会管掌で6.5%、健保組合で5.1%の減少、平成8〜9年にかけて協会管掌で1.9%、健保組合で2.3%の減少がみられた。国保はほとんど影響を受けず、増加傾向にある。昭和60年と平成19年の受診率を比較すると、協会本人で20.5%、協会家族で19.2%、組合本人で19.2%、国保で57.0%増加し、組合家族で6.4%減少していた。後期高齢者医療制度ができた平成20年以降は各制度は順調に伸びてきている。 特に、国民健康保険と後期高齢者の値が大きい。
2.1件当たり受診日数の推移
1件当たり受診日数は、全般的に減少傾向にあるが、協会管掌、健保組合とも本人のほうが家族より日数が多い。昭和58年から平成26年にかけ、協会管掌本人と組合本人で1.0日、協会家族で0.9日、組合家族で0.8日、国保で1.0日減少した。う蝕の軽症化や−部負担の増加等により、本人の減少率が大きくなっている。
3.1日当たり診療費の推移
1日当たり診療費は、医療サービスの単価となるが、その伸び方は著しいものがある(ここでの診療費には一部負担金は含まれていない)。昭和58年から平成26年までの間に一部負担増のなかった、協会家族が2,870円から4,529円、組合家族が2,833円から4,357円、国保が4,357円から6,602円にと、それぞれl.75倍、1.60倍、1.51倍の伸びを示した。診療費の増加率は、その間の診療報酬の改定率を上回る伸びを示しており、疾病構造の変化や歯科診療所の経営努力によってもたらされた数値と考えられる。
昭和58年(43,115)と平成26年(68,592)の歯科診療所の増加率は約59%であることを医療費の3要素とからませて考えなければならないが、平成20年以降の歯科医療費は順調に伸びてきている。
平成28年の国民医療費(41.3兆円)は全体では▲0.4%(入院外は▲0.4%、調剤▲4.8%)であったが、歯科医療費は1.5%増加し2兆8,700億円となり、3兆円が目の前に見えてきた。医療費の3要素を見ると、もうしばらく歯科医療費が増加して行くことが確実になった。
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一方、医療保険は制度別に被用者保険(被保険者と被扶養者)と国民健康保険に分けられ、被用者保険は、さらに、協会管掌、日雇労働者、組合管掌、船員保険、国家公務員等共済組合、地方公務員共済組合、私立学校教職員共済と分けられる。今回はその中から、医療費の大多数を占める、協会管掌と組合管掌、国民健康保険を取り上げる。なお、平成20年からは後期高齢者が加わったので、 それについても値を見ていく。
1.受診率の推移
昭和59年の1割負担の影響により歯科の被保険者本人の受診率は、協会管掌(旧政府管掌)では1.175が1.108と5.7%の減少、健保組合では1.172が1.135と3.2%、平成9年の2割負担の影響によって、協会管掌では1.366が1.316と3.7%の減少、健保組合では1.391が1.329と4.5%減少した。いったん下がった受診率が元の値に回復するのに2〜3年を要した。
また、本人の一部負担引き上げに伴い、被扶養者(家族)の受診率にも影響がみられ、昭和57〜58年にかけて協会管掌で6.5%、健保組合で5.1%の減少、平成8〜9年にかけて協会管掌で1.9%、健保組合で2.3%の減少がみられた。国保はほとんど影響を受けず、増加傾向にある。昭和60年と平成19年の受診率を比較すると、協会本人で20.5%、協会家族で19.2%、組合本人で19.2%、国保で57.0%増加し、組合家族で6.4%減少していた。後期高齢者医療制度ができた平成20年以降は各制度は順調に伸びてきている。 特に、国民健康保険と後期高齢者の値が大きい。
2.1件当たり受診日数の推移
1件当たり受診日数は、全般的に減少傾向にあるが、協会管掌、健保組合とも本人のほうが家族より日数が多い。昭和58年から平成26年にかけ、協会管掌本人と組合本人で1.0日、協会家族で0.9日、組合家族で0.8日、国保で1.0日減少した。う蝕の軽症化や−部負担の増加等により、本人の減少率が大きくなっている。
3.1日当たり診療費の推移
1日当たり診療費は、医療サービスの単価となるが、その伸び方は著しいものがある(ここでの診療費には一部負担金は含まれていない)。昭和58年から平成26年までの間に一部負担増のなかった、協会家族が2,870円から4,529円、組合家族が2,833円から4,357円、国保が4,357円から6,602円にと、それぞれl.75倍、1.60倍、1.51倍の伸びを示した。診療費の増加率は、その間の診療報酬の改定率を上回る伸びを示しており、疾病構造の変化や歯科診療所の経営努力によってもたらされた数値と考えられる。
昭和58年(43,115)と平成26年(68,592)の歯科診療所の増加率は約59%であることを医療費の3要素とからませて考えなければならないが、平成20年以降の歯科医療費は順調に伸びてきている。
平成28年の国民医療費(41.3兆円)は全体では▲0.4%(入院外は▲0.4%、調剤▲4.8%)であったが、歯科医療費は1.5%増加し2兆8,700億円となり、3兆円が目の前に見えてきた。医療費の3要素を見ると、もうしばらく歯科医療費が増加して行くことが確実になった。