中道歯科医院|富山市高木 むし歯 歯周病 入れ歯 訪問診療 小児歯科 英語対応可 Availble language:Einglish,Department of Dentistry,ToyamaCity

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中道歯科医院
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2013年4月16日
平成25年4月院長のマンスリートーク ◆歯科医学教育の開拓者、高山紀齊
◆歯科医学教育の開拓者、高山紀齊
先月、日本歯科大学の前身である共立歯科医学校の創始者中原市五郎氏のことを書いたのに続き、今月は東京歯科大学の前身である高山歯科医学院を設立した高山紀齊のことを「東京歯科大学百年史」を参考に記す。

高山紀齊は、嘉永3年に備前岡山藩の家老日置家の家臣高山紀次の長男として生まれ、明治元年から翌年にかけ戊辰戦争に従軍した。明治3年、上京して慶応義塾に入塾し英学を修めると、明治5年にアメリカに渡り歯科医学を学び、明治11年に帰国後、東京市京橋区銀座に高山歯科診療所を開業した。

そして、明治23年1月、自宅に隣接する芝区伊皿子町70番地の元スペイン公使館の跡地に、高山歯科医学院を創設した。高輪台に続くこの地は、眼下に芝浦、品川の海を見おろし、遠くには房総の山々を望む景勝の地であった。

紀齋は米国流の歯科に範を求め、最高の歯科医術を実地に練修する場として学院を設立した。学術科目としては、歯科解剖学、歯科生理学、歯科病理学、理学、化学、薬物学、歯科器械学、歯科治術外科学、そして実地練修が設けられ、単なる職人的技術者としての歯科医ではなく、まさに、“高尚なる歯科医”の養成を目標にした。このことは、学業はもとより、特に“品行端正なること”、“身体強健なること”を入学志願者に求めていることからも明らかである。

学院には教室、器械室、治療室のほかに、地方出身者への便宜を図るため、敷地内に寄宿舎が設けられた。ただし、開校当初の教員は6名、生徒は9名にすぎなかった。

高山歯科医学院を創設した紀齋は、昼は銀座の診療所で診察にあたり、夜は自宅で欧米の歯科医学書をひもとき、あるいは最新の海外雑誌に目を通し、著作に筆を走らせる日々であった。米国の歯科技術を修得した紀齋は、常に欧米の歯科界に関心を抱き、最新かつ先進的な医療知識と治療技術の移入に努めた。そこには日本を代表する歯科医としての自信と自負があった。

高山紀齋はつねに歯科界の結束に努力をはらった。明治26年、高山紀齊、伊沢道盛、小幡英之助の3人が発起人となって歯科医の団結を呼びかけ、東京府下在住の開業歯科医44名のうち35名の出席を得て、歯科医会の結成・準備にとりかかった。同年6月14日には、京橋宗十郎町の大日本私立衛生会において、歯科医会の発足を実現、事務所を京橋区新肴町の成医会内においている。

その後、名古屋、大阪などにも同様の歯科医会が組織され、明治29年11月28日には総会を開き、日本歯科医会と改称した。そして明治35年1月20日には、築地精養軒において臨時総会を開き、組織を整備して初代会長に紀齋が就任した。また、このとき付設機関として歯科医学会を発会させている。さらに、明治36年11月27日、臨時総会を開催し、日本歯科医会を発展的に解散して大日本歯科医会(日本歯科医師会の前身)を創立し、全国組織に規模を拡大した。
 明治33年、紀齋は理由ははっきりしないが急に歯科教育の現場から手をひき、臨床医として診療活動をしていく道を選んだ。学院を血脇守之助に譲ってからは、紀齋はもっばら銀座の診療所で患者の診察にあたり、時には召されて皇族、政治家など、有名人の拝診に徹した。その診療収入は莫大なものであったという。また、日露戦争の頃には株に投資するなどして財をなし、芝区白金三光町には土地2,000余坪を取得し、住居も芝区二本榎西町2番地へ移転している。ただ、これにはかなりの浮沈があったという。

また、紀齋はなかなかの艶福家で、妻の愛子の苦労は絶えなかった。それゆえ家庭の融和に欠け、“火宅の人”の感さえあったという。ただし、趣味は広く諸芸にわたり、将棋、碁、さらに茶道、華道をよくし、診療所には折々の花が活けられて、患者の目を楽しませ、まるで生花展覧会のようであったという。ほかに、当時は高価であった写真を道楽にし、次々と高級カメラを買い求め、また診療所には暗室を備え付けて、撮影旅行にもしばしば出かけた。写真にあきた晩年には、絵筆をとって絵画をよくし、数点の作品を残している。 高山紀齊は歯科医の養成に高い理念を掲げ、歯科界の結束に努力した。日本を代表する歯科医としての自信と自負を美事に見せつけた、歯科界の最大の功労者にふさわしい人である。晩年の行き方や趣味のことには人間臭さを感じ、その生き方は興味をそそる。


   


当院の特徴紹介
いつも、総山先生の教えを守るよう治療に当たっています。
院長は、この事業の設立時から中心的役割をにない一定の成果を出しました。
年に1回は必ず「かかりつけ歯科医」で健診することが重要と考えます。
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